今はまだ暑い日が続いてますが、こんな時期になぜシュトーレンなのか。
って思う方もいらっしゃると思います。
シュトーレンというと、クリスマスを待つ4週間のアドヴェント(待降節)の間、少しずつスライスして食べる習慣があり、家庭ではアドヴェンツクランツという、もみの枝を丸く束ねて輪にしたものを用意します。
その上にろうそくを4本立て、日曜日がくるごとに1本ずつろうそくに灯をともします。
そして、ろうそくに灯が4本ともったら、クリスマスを迎えるというものです。
そういった意味でも、そのアドヴェントにあわせてシュトーレンが作られます。
フルーツの風味などが日ごとにパンへ移っていき、「今日よりも明日、明日よりも明後日と、クリスマス当日がだんだん待ち遠しくなる」とされてます。
ドイツの首都ベルリンの少し南にあるドレスデンという街では、クリスマス時期の第2アドヴェント前の土曜日に、巨大なシュトレンがパレードするシュトレン祭(Stollenfest)が開催されてます。
なんと、2017年のお祭り用の巨大シュトレンは、重さ2980㎏、長さ3,26m、幅1,76m、高さ92cmもあったそうです。
この大きさのものを一度に焼いている訳では無く、シュトレン協会に属するベイカリーやコンディトライ(お菓子屋さん)が約200の板状のシュトレンを持ち寄って、それらを1つに合体させたものみたいです。
一度くらいは、実際にこの目で見てみたいなって思いますね。
私もクリスマスの時期になると、冷蔵庫で冷やしておいたシュトーレンをうすーくカットして、淹れたてのコーヒーとともに食べるのが気に入ってます。
今回シュトーレンの話になったのは、シュトーレンに入っているフルーツを洋酒に漬けにしたからです。
毎年、これくらいの時期からフルーツを洋酒漬けにし、シュトーレンを作り始める11月くらいまで漬けておきます。
使用する洋酒は、ラム酒とブランデー。
フルーツは、サルタナレーズン、カリフォルニアレーズン、レモンピール、オレンジピールを使用していきます。
レーズンは、それぞれ特徴が違うので、2種類使っています。
カリフォルニアレーズンは、甘みが強く、種なしで皮も薄く、果肉が柔らかい。
サルタナレーズンは、カリフォルニアレーズンより強い甘みと酸味の少なさ、上品な香りが特徴。
その洗ったレーズン2種、レモンピール、オレンジピール、をケースに入れ、洋酒をタップリ入れます。
さらに、去年漬けたフルーツを少しとっておいたものを加えます。
1年もののフルーツをさらに加えることで、味に深みが出ます。
そして漬け込みが終わったあとの写真がこちら
アルコールが少し強いですが、フルーツと洋酒が混ざり合い、すでにいい香りです。
今後は、均一に漬かるよう、毎日混ぜるということが必要になってきます。
日を追うごとに香りもまろやかになってくるので、11月になるのが楽しみです。
今年も、大・中・小と3種類の大きさのシュトーレンを作る予定にしております。
販売時期が近づけば、また改めてお知らせさせていただきます。